エスコン観戦は帯広の人にとって遠征である|十勝の生活小ネタ

月一で通う大阪人が見た十勝の生活小ネタ集

十勝に月1くらいで通うようになって、もう2年くらいになる。
行くたびに寄っている散髪屋さんがある。帯広の「理髪館blue」だ。

行きつけの「理髪館blue」での会話は、大阪のそれとは温度が違う。

大阪の理髪店なら、椅子に座った瞬間に「こないだの阪神な!」と弾丸トークが始まるが、帯広の「blue」は違う。 ハサミの音の合間に、言葉がぽつ、ぽつ、と置かれる。 その静かな湖面のような空気が、ある日、激しく波立った。

「先日、エスコンフィールドまで遠征してきたんです!」

奥さんの声が、いつになく弾んでいる。日ハムファンなのは知っていたが、その熱量はもはや「ちょっと観に行ってきた」レベルではない。

球場を360度歩ける感動、芝の美しさ、そして何より勝った喜び。 話が止まらない。シャンプー台に移動しても、まだエスコンの風が吹いている。

全部まとめて、ものすごく楽しそうに話してくれる。

ああ、この人にとっては
特別な一日やったんやな
と思った。

旅人の感覚だと、エスコンフィールドは「札幌の途中にある球場」みたいなものだ。

でも帯広から北広島まで行こうと思うと、車でもかなりの距離になる。

しかも理髪店は、毎週火曜日しか休めない。

そう考えると、エスコン観戦はちょっとしたお出かけではなく、遠征に近い。

大阪から北海道に通っていると、距離の感覚がだんだんバグってくる。

でも地元で暮らしている人にとっては、北海道はちゃんと広いのだ。

ちなみに2025年は、タイガースもファイターズも調子がいい。

そのおかげで、理髪店での会話も今のところ平和である。

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