ジャングルカレーは、だいたい客の“スケール”がおかしい|十勝の生活小ネタ

月一で通う大阪人が見た十勝の生活小ネタ集

十勝に月1くらいで通うようになって、だんだん分かってきたことがある。
観光地を巡るより先に、どうしても気になって仕方のない店が出てくるのだ。

帯広に通い始めると、だいたい地元の誰かがこう聞いてくる。
「インデアンカレーはもう食べました?」

言わずと知れた帯広のソウルフードだ。確かにうまいし、値段も手頃だ。地元の人に熱狂的に愛されている理由もよく分かる。なので最初は、私も素直にインデアンの門を叩いていた。

だが、帯広にはもう一つ、どうしても無視できないカレー屋がある。
「ジャングル1(ワン)」。通称、ジャングルカレーである。

名前からして少し怪しい。そしてメニューを見ると、さらに怪しい。
カツカレーが500円前後。ジャンボハンバーグカレーが580円。

大阪人の金銭感覚をもってしても、「桁、見間違えたかな?」と二度見するレベルだ。もはや令和の日本とは思えない設定だ。ここは価格のジャングルである。

トッピングのラインナップも、とんかつ、ジャンボハンバーグ、ソーセージ、餃子、唐揚げ……。カレー屋というより、もはや「エネルギー補給基地」だ。

せっかくなので、私はカツカレーの「メガ盛り」を頼んでみた。
運ばれてきた瞬間、心の中でツッコんだ。

「炊飯ジャー、そのままひっくり返したんか?」

皿の上には、米の山がそびえ立っている。その上にカレーのルーととんかつだ。普通の店なら「大盛り」で済むところが、ここでは完全に「重力との戦い」である。

インデアンが「家庭の延長にある安心感」だとしたら、ここは完全に別ジャンルだ。

一口目は、普通にうまい。二口目も、いける。
だが後半になると、だんだん会話が止まる。無言だ。
ただ黙々と、スプーンを動かす。

あの静寂の時間こそが、ジャングルという店と、あるいは自分自身の限界と対話している瞬間なのかもしれない。最後の方は、もはやカレーを食べているというより、一種の苦行に近い。

そして、三回ほど通って気づいたことがある。
この店、客の“スケール”が全体的におかしいのだ。

もちろん正確に測ったわけではない。だが、日本人の平均体格と比べると、どう考えてもサイズ感が違うのだ。

食事をしに来ているというより、バルクアップのための「給油所」に集まっている感じだ。みんな実によく食べそうで、実際、信じられないスピードで平らげている。胃袋のスケールも、身体のスケールも、我々とは基準が違う。

インデアンが帯広の「王道」なら、ジャングルはもっと「野生」寄りの店だ。
値段も、量も、客の体格も。

名前の通り、ここはだいぶジャングルなのだ。
……まあ、あの値段であの量なら、そらスケールもデカくなるわな。知らんけど。

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