【北海道#19-10】帯広が旅先ではなく起点になった日|移動ルートの変化で見えた十勝との距離感

おびくるのバスの待合室

2026年春の北海道車中泊の旅(Part19)10日目:2026/04/15

15日は、いわゆる移動日だった。

朝6時に起きて温泉に入り、7時45分にWGの記事をアップ。10時20分にホテルをチェックアウトした。フロントでサービスの缶ビールをもらって駅へ寄り、セブンイレブンの四季彩館で柳月の個包装のお土産を購入。カフェオレLも買い、駅構内の豚八で豚のおにぎりを2個買った。

こうして書くと、ただの帰り道である。
でも今回は、少し感覚が違っていた。

関空から新千歳を経て帯広へ向かっていた頃

今年の2月までの自分は、関空からピーチで新千歳へ飛び、新千歳近くに置いてあるハイゼットカーゴに乗り換えて、そこから帯広まで走るというルートを続けていた。

その1年は、移動そのものが旅だった。
新千歳から帯広へ向かう道のりに、北海道の広さも、寄り道も、到着感も詰まっていた。

けれど前回から流れが変わった。
帯広で月極駐車場を借りて、そこからミルキーライナーで新千歳へ向かうルートになった。

たったそれだけの変更なのに、旅の重心が少し変わった気がする。

3300円の駐車場で変わったこと

帯広に3300円で月極駐車場を借りた。
数字だけ見れば小さな変化だが、これが案外大きかった。

以前なら、せっかく北海道に来たのだからと、どこかへ足を伸ばしたくなっていた。
移動そのものが旅の主役だったからである。

でも今回は違った。
遠出をせず、帯広の生活に浸っていた。

この変化は、自分でもおもしろい現象だと思う。
駐車場を借りただけで、帯広が「通う場所」から「戻ってくる場所」に少しずつ変わってきた。

旅先ではなく、起点。
その感覚が、今回の移動日ではっきり見えた気がした。

ミルキーライナーで新千歳へ

11時半にミルキーライナーが出発。
11時50分には道の駅おとふけに着いた。

ここで「十勝ノマド風土記」のコーナーを新設。
帰る途中にそんなことをやっているあたりも、もう単なる帰路という感じではない。
移動しながら、次の発信の土台を整えている。

13時には占冠PAで、ぶっかけチーズあげいもを食べた。
550円。なかなかのボリュームだった。
しかも今回は、行きも帰りもあげいもを食べている。
北海道に来て何を見たかより、何回あげいもを食べたかのほうが記憶に残る旅もある。

バスにタブレットを忘れた

14時10分に新千歳空港へ到着。
ここでひとつ事件が起きた。

シートポケットにタブレットを置いたまま降りてしまったのである。

これは一瞬、かなり冷えた。
移動日の忘れ物は、精神的に効く。

すぐに北都交通へ連絡すると、見つけてくれていて、南千歳に寄ったあと空港カウンターまで持ってきてくれるとのことだった。
ありがたい。
ほんまにありがたい。

待ち時間のあいだ、豚丼おにぎりとサッポロクラシックをいただく。
落ち着いているようで、たぶん半分くらいは落ち着いていなかったと思う。
14時55分、吉野家の横のバス空港カウンターで無事に受け取れた。
よかった。

「よかった」で済む話だが、こういう小さなトラブルが入ると、その日の移動は急に立体感を持つ。

北海道を離れて関西へ戻る

16時に搭乗し、16時15分に離陸。
17時にはチップスターとビール。
このへんの食生活は、もはや褒められたものではないが、移動日はだいたいこうなる。

関空に着いてメールを見ると、クライアントから質問が入っていた。
なんとなく嫌な予感がする。
旅の余韻に浸る暇もなく、現実はちゃんと待ち構えている。

飛行機を降りて外へ出ると、大雨だった。
しかも潮の香りがすごい。
北海道から戻ってきた直後にこの湿気と海の匂いを浴びると、関西に帰ってきた感じがいやでも出る。

18時45分、バスの時間までココスで時間調整。
いつもならカツカレーを食べる流れだが、この日はフレッシュバジルとモッツァレラトマトのパスタにした。
19時25分に店を出る。

最後まで、少しだけいつもと違う移動日だった。

旅の方法が変わると、旅そのものも変わる

今回あらためて思った。
旅の面白さは、行き先だけで決まるわけではない。

どこから入り、どこに車を置き、何を拠点にするか。
その方法が変わるだけで、旅の中身はかなり変わる。

関空から新千歳へ飛び、そこから帯広まで走っていた頃は、北海道に向かっている感覚が強かった。
でも今は、帯広で過ごして、そこから出入りしている感覚のほうが近い。

帯広が旅先ではなく、起点になってきた。
今回の移動日は、そのことをはっきり感じた一日だった。

そしてこの先、ジムニーノマドで日本縦断しながら函館から入るルートや、舞鶴から小樽、あるいは敦賀から苫小牧へ入るルートを考えはじめると、また旅の方法は変わっていくのだと思う。

そうなれば、また見える景色も変わる。
旅は場所だけでなく、入り方でも表情を変える。

今回は、その途中にある一日だった。

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