【北海道#17-2】北海道・鹿追と蒸気機関車の記憶——「SLも移住組やったんやな」

正面斜めから見た蒸気機関車8622号。番号プレートと黒い車体がはっきり見える
なりさん

鹿追で迎えた北海道2日目。鳳乃舞で朝仕事、甘エビ丼、SL8622号と拓殖鉄道の記憶、煮込みジンギスカンの夜。町に根を下ろす時間の記録。

2025年冬の北海道車中泊の旅(Part17)2日目:2025/11/11


5時10分、道の駅おとふけの車内で目が覚める。外はまだ暗く、空気は冷たい。昨夜の結露対策が効いたのか、フロントガラスに結露はない。

「よし、いけるやん」

昨夜、運転席と対角線の後部座席の窓を1.5cmほど開けておいたのが功を奏した。

車内に干したTシャツと、結露のない窓。毛布を敷いた車中泊の寝床の様子
車内も服も、気持ちよく乾いていた。

5時半に道の駅を出発。向かうは鳳乃舞温泉。5時45分に到着すると、すぐに仕事にとりかかりたかったので、今日はサウナには入らなかった。6時半から休憩スペースで、いつものスタイルで仕事開始。WGの会津、菅平、木曽の桟の記事をアップしていく。

ここの休憩所は清潔で、Wi-Fiも速く、照明も明るい。朝から集中して作業できる環境が整っている。

9時半に鳳乃舞を出て、10時に帯広の拠点に到着。洗濯機を回し、橋物語で木曽の桟の記事をアップ。ポータブル電源を車に運びこむ。

その間、ダイイチで甘エビ丼を購入。乾燥機にかけながら、甘エビ丼をいただく。

「うまいわあ〜」

甘エビの甘みとご飯の相性が抜群。これだけで満腹感がある。

ダイイチで買った甘エビ丼。錦糸卵の上に甘エビといくらがのっている
これ一杯で、しっかり満腹になる。

車中泊では湿気のあるものを置いておくと結露の原因になるので、洗濯物はしっかり乾かす必要がある。こういう細かい配慮が、快適な車中泊を支えている。

鹿追の平山旅館を予約。11時50分に帯広の拠点を出発し、鹿追に向かう。ローソンでホットコーヒーを買って一息つく。甘エビ丼を食べただけなのに、満腹感がすごい。

13時5分、道の駅しかおいに到着。

「ここ数ヶ月の常宿になってるな……」

思わず笑ってしまう。車中泊の環境もいいし、朝食付き6800円の宿もある。何より、飲食店が半径500m内に、そば屋、焼肉、寿司、居酒屋、定食屋、スナックなどが揃っているのがいい。ノマドワーカーにとって、これ以上の拠点はない。

13時50分、鹿追の中心地に行く。ここまで来たのは初めてだ。Aコープに到着。

「ここが町の中心やったんやな」

元鹿追駅にあるSLを見学する。北海道・鹿追町に残る「8622号蒸気機関車」。昭和3年(1928年)に汽車製造株式会社大阪工場で造られた8600型テンダー式蒸気機関車だ。

鹿追町に保存されている蒸気機関車8622号の側面全景。屋根付きの展示スペースに据えられている
十勝の大地を走っていた黒い機関車

かつて地域開発を担った北海道拓殖鉄道の象徴として保存されている。この鉄道は昭和3年に新得〜鹿追間で開業し、農林産物や旅客の輸送を支えた地域の生命線だったが、昭和43年(1968年)に全線廃止となった。

運転重量約45トン、炭水車を含めると約79トンもの巨体。十勝の大地を黒煙を上げて走り抜けた姿を想像する。

「SLも、東京から移住してきた人も、みんなこの土地に根を下ろしたんやな」

Aコープの対面にスーパーフクハラがあった。

「ここが発祥の地か!」

スナック麗で聞いた福原家の話が、ここでつながる。点と点が線になる瞬間。

14時半、すぽっとで豚丼。この時間なので他の客はいなかった。あの灼熱の7月以来のすぽっと。

「こんなにご飯多かったかな?」

黒砂糖、醤油、味噌、味醂等を4日以上煮詰めて作る特製自家製ダレで、ご飯がすすむ。箸が止まらない。

鹿追の食堂ですぽっとの豚丼と味噌汁、漬物が並んだ定食の膳

道の駅で時間調整した後、15時に平山旅館へ。最後の部屋だったので1人だったけど、1階の大部屋にしてくれた。8月に奥さんと泊まったときと同じ部屋。朝食付きで6800円。Wi-Fiもあるので仕事がはかどる。

歴史の実生活をどんどんアップしていく。17時半に風呂。高齢のアウトドアおじさん達が泊まっていた。釣りっぽいな。大相撲を観て、18時に旅館を出る。

まるよしは開いていなかった。18時10分、大阪屋へ。煮込みジンギスカンとホルモン、野菜、豆腐と瓶ビールを頼む。

「あれ、7月に来た時より愛想が良くなってる」

7月は異常に暑かったし、空調もなかった。そら機嫌も悪くなる。地元のニュース番組を見ながら飲むのは、いい時間だ。

玉ねぎは平年の倍の値段らしい。日照りと雨不足で不作だったという。ジャガイモも不作で高い。夕張は11月中旬に雪が積もるのは5年ぶりだという。

卓上コンロの鍋に入った煮込みジンギスカンと、サッポロビールの瓶とグラスが並ぶ食卓
大阪屋の夜。ジンギスカンと瓶ビールで、鹿追の一日をゆっくり締める。

「北海道の天候、ほんまシビアやな」

大阪屋で3200円。19時に宿に戻る。歴史の実生活やイキタイ!などを更新。

腹パンで、予定していたびっくり寿司と麗は行かずに、ゆっくり過ごす。旅の途中で、こうして静かに宿でパソコンに向かう夜も悪くない。

外は静かだが、胸の内側では、SLの黒い車体と、煮込みジンギスカンの湯気と、福原家のスーパーの看板が、まだざわざわと交差している。

こうして、鹿追で迎えた北海道2日目、2025年11月11日の夜は、更けていくのである。

ほな、また明日。

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