【北海道#19-9】帯広で遠回りし、本別まで走り、豚丼のあとにブリックスで締めた一日

ぱんちょうの8枚入り豚丼とビール

2026年春の北海道車中泊の旅(Part19)9日目:2026/04/14

十勝に月1くらいで通うようになって、もう2年以上になる。

それでも、たまに初心を思い出す日がある。

4月14日が、まさにそんな日だった。

この日の動きだけ先に書いておくと、朝は帯広で少し遠回りをし、そのまま本別まで走って資料館へ。昼はぱんちょうで豚丼を食べ、夜はブリックスで一日を締めた。なかなか情報量の多い一日である。

朝はホテルの温泉から始まった。5時20分起床。晴れ。

先に給与明細だけ作ってしまい、6時50分に外へ出る。旅先で何をしているのかと聞かれたら、温泉に入り、給与明細を作り、服装の記録写真を撮っている。なかなか情報量の多い朝である。

今回は部屋の鏡でコーデも撮影した。4月中旬の北海道で、どんな服装がちょうどいいのか。その記録も兼ねている。

去年はバラクーダのG-9を着ていた。今年はユニクロの雨対応の上着で来たが、外へ出た瞬間に、ちょっと薄かったかもしれないなと思った。北海道の春は、毎回「春ですよ」と言いながら油断したやつから冷やしてくる。

このままで十分いいですが、さらに少しだけリズムを良くするなら最後はこうでもいいです。

去年はバラクーダのG-9を着ていた。今年はユニクロの雨対応の上着で来たが、外へ出た瞬間に、少し薄かったかもしれないなと思った。北海道の春は、毎回「春ですよ」と言いながら、油断したやつから先に冷やしてくる。

通い慣れた帯広で、あえて遠回りしてみる

この日の朝は、目的地に最短で向かわず、わざと寄り道しながら歩いた。

帯広駅へ向かう途中、「駅北多目的広場」の看板が目に入る。

普段ならそのまま通り過ぎそうな看板だが、この日は立ち止まって写真まで撮った。

でも、たまに違う道を歩くと、知っているはずの街がまた少しだけ他人行儀になる。その距離感が、ちょうどいい。

駅北多目的広場の看板を見ながら、ここはイベントにも使えるのか、何か面白い活用はないかなと、つい仕事の頭でも見てしまう。通い慣れてくると、風景が背景になるどころか、逆に使い道まで考え始めるのがややこしい。

以前、車中泊で停めたことのある場所や、さかえ公園のことも思い出した。10月に来たときはトイレ横の駐車場が使えたが、今は冬季使用禁止で使えないらしい。

あのころは、どこに停めるか、どこで寝るか、どこで風呂に入るかが大問題だった。今は月極駐車場を借りている。旅の条件が変わると、見える景色も変わる。

高架沿いをまっすぐ歩くのが最短だと確認しながら、あえて遠回りをする。

効率を知った上で、少し無駄を選ぶ。

こういう朝は、なかなか悪くない。

セコマのホットカフェラテLが、今の正解

7時20分、セイコーマートでホットカフェラテLを買った。交通系ICで170円くらい。

2年前はどら焼きが気に入っていたのに、今はホットカフェラテがマイブームになっている。人の嗜好は静かに変わる。しかも、かなりどうでもいいところから変わる。

道中では高橋まんじゅうの看板にも気づいた。以前、帯広のスナックで「ここは定番やで」と聞いた店だ。

車で通るだけでは見逃すものが、歩くとじわじわ目に入ってくる。寒いのは寒いのだが、徒歩には徒歩の発見がある。

ただし、北海道の寒さは、歩くとちゃんと寒い。

車移動のときは「今日はひんやりしてるね」くらいで済むが、風の中を40分も歩くと、「いや普通に寒いやん」という現実が体に入ってくる。

昨日それをやって、しっかりこたえた。北海道は、感傷だけでは歩けない。

十勝川温泉をかすめて、本別へ向かう

この日は、帯広競馬場の馬の資料館で読んだバロン西の話が頭に残っていて、本別歴史民俗資料館へ行ってみることにした。

硫黄島で戦死する前に持ち帰った馬のたてがみがあると知り、気になったのである。

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途中、久しぶりに十勝川温泉にも立ち寄った。ガーデンスパ周辺で少し動画を撮る。

また十勝川温泉の前にある管理地もなんとなく気になって写真を撮った。景色として気になるというより、こういう場所で何かできないかと考えてしまうあたり、もう完全に仕事の目線である。

気になるものが多い朝は、それだけで少し旅らしい。

湯けむりと管理地とスマホ残量と段取りが同じ頭の中に入っている朝は、なかなか忙しい。

YouTubeは自由そうに見えて、かなり不自由である

本別へ向かう途中、YouTubeのことをぼんやり考えていた。

最近、経済系動画を2週間くらい続けて発信しているのだが、あらためて思うのは、再生回数というものは本当にアルゴリズムの影響が大きいということだ。

人気チャンネルでなければ、こちらが出したいだけではなかなか見てもらえない。見られる仕事というのは、自由業に見えて、かなり不自由である。

自分でも、前はよく見ていた動画を今はほとんど見ていない。

野球系も、ロードバイクも、車中泊も、前ほど出てこない。

アルゴリズムは、正直すぎるくらい正直だ。

見たいものしか出てこない世界は便利だが、昔の自分が好きだったものを、あっさり消していく世界でもある。

YouTubeで食べていくのは華やかに見えるが、毎日投稿や継続の圧まで考えると、なかなかの重労働だと思う。

少なくとも、温泉に入ってカフェラテを飲んでいるだけでは成立しない。

道の駅ステラ本別と、資料館の重み

8時50分、道の駅ステラ本別に到着した。

駅舎を撮影し、鉄道の歴史パネルも見る。網走線が明治43年に開通し、平成18年4月20日に廃線になったことを知る。

こういう年表を見るたび、北海道の町は道と線路と流通の記憶でできているのだなと思う。

9時7分から駐車場で少し仕事をした。

施設内Wi-Fiを測ると下り31.4Mbps。ここなら仕事がはかどる。

甘納豆とトカチポップコーンを買い、甘納豆を食べながら朝の仕事をこなす。9時45分に出発。

そのまま本別町歴史民俗資料館へ向かった。

資料館では、バロン西さんの話だけでなく、戦争の展示、廃線の歴史、町名の由来などを見たが、とくに印象に残ったのは軍馬に関する展示だった。

戦争は、人間にとって悲惨だというだけでは終わらない。そこに動員された生き物まで含めて、静かに重さが残る。

資料の中にある蹄や馬に関する展示物を見ると、戦争の残酷さが、急に生々しくなってくる。

観光施設ではない。

でも、こういう場所に立つと、その町をただ通過しただけでは分からないものが見える。

本別町歴史民俗資料館に展示されたノモンハン事件の軍馬のくつわと蹄、沖縄戦の携帯行糧乾麺飴
本別町歴史民俗資料館に残る、戦争と軍馬の展示
本別町歴史民俗資料館に展示されたウラヌスのたてがみ
帯広競馬場で知った物語の続きを、本別で見つけた。

帰り道に丹頂鶴が出てきて、やっぱり大きかった

資料館を出たあと、11時20分ごろに道路脇に丹頂鶴が現れた。

今回は鹿は見なかったが、丹頂鶴には会えた。

感想は単純である。

でかい。

映像や写真では優雅に見えるが、実物はちゃんとサイズ感がある。

「あ、丹頂や」と思った次の瞬間に、「いや、思ってたよりでかいな」が来る。

北海道では、景色も、生き物も、ときどきスケール感が会話を飛び越えてくる。

帯広の拠点部屋で、生活の作業を片づける

12時10分に帯広の拠点部屋へ戻る。

ここからは一気に生活の時間である。

2年間使っていない押入れの不用品を処分し、洗濯をし、ルミナスフルールで乾燥30分。最終日前日なのでしっかりち乾かす。

さらにツルハで30Lのごみ袋5枚入りを2つ買った。合計900円。交通系ICで払えた。

ごみ袋は現金しかだめだと思い込んでいたのだが、普通に買えた。

あれ、勘違いやったかなと思う。

たぶん、どこかで「コンビニでは現金のみ」と聞いたか、自分の中でそう変換されたのだろう。

人間の記憶というのは、こういう細部で妙に自信満々な顔をして間違ってくる。

13時20分に部屋を出て、給油して、月極駐車場へ。

長期駐車用に遮光し、13時57分に出発した。

このへんになると、旅というより完全に暮らしである。

でも、旅先で生活の作業をこなす時間があるからこそ、その土地がただの訪問先ではなくなっていくのだと思う。

ぱんちょうで8枚丼、ホテル前の観察力

ぱんちょうの外観

14時20分、ぱんちょうへ。

この日は行列なしで入れた。ビールと8枚はいった豚丼を注文する。

しかもホテルの目の前なので、「今、並んでるかな」「今日はすいてるな」が分かる。

観光客の店を、自分の生活導線の中で観察できるようになると、だいぶ帯広の人っぽい顔つきになってくる。

食後はホテルへ戻り、セイコーマートでハイボールとピュアポテトを買い、ロビーでは塩トリュフポテトけんぴも買った。

最終日前日というのは、だいたい買いすぎる。

夜はブリックス、記憶の残る店の力

ブリックスの外観
BRICKSの外観

夜は、先日行ったベルワラと同じ系列のブリックスへ。

先客の男性2人が、昔、受験で帯広に来たときにワシントンホテルに泊まったという話をしていた。

今のアパホテルの建物のことである。

ホテルの名前は変わっても、人の記憶の中では昔の名前のまま残っている。街というのは、建物そのものより、そういう記憶の蓄積で続いているのかもしれない。

この日は、農園野菜サラダのハーフ、どろ豚の炭串焼き、チキンフィデウア、十勝ワインの白と赤をいただいた。

泥豚の肩肉串焼きと野菜サラダ

隣の人が食べていた牛ほほ肉のコンフィもかなりうまそうだった。

人の注文は、だいたいこちらの次回の宿題になる。

ブリックスは、料理やワインだけでなく、こういう周囲の会話まで含めて記憶に残る。旅先の店というより、その夜の帯広に自分の席がひとつだけできる感じに近い

それでも最後に、スナックで少し空振りする

21時に店を出て、目の前のホテルに戻って、ブログを2本アップ。

それから21時50分に、5番館のスナックへ向かった。

しかし、ここで少し空振りになる。

ママが一人だけで、「一人だけどいいか」と聞かれたのは問題なかったのだが、こちらのボトルが見つからない。

さらに、ほかの2人のお客さんがかなり常連らしく、店の空気もきれいに出来上がっていた。

そこへ半年ぶりの人間がふわっと入っていくのは、少し違う気がした。

結局、出直すことにした。

こういう夜もある。

街の夜にも、その日の温度がある。

遠回りした朝が、一日を少しだけ変えてくれた

この日は、十勝川温泉へ寄り、本別まで行き、資料館を見て、丹頂鶴に会い、部屋を片づけ、ぱんちょうを食べ、夜はブリックスで一日を締めた。

書き出すとだいぶ忙しい。

だが、一日の芯にあったのは、朝に少し遠回りしたことだった気がする。

通い慣れた街で、最短ルートを外して歩いてみる。

すると、見慣れた場所が少しだけ新しく見える。

そして、自分が最初にこの街に感じていた面白さも、少しだけ戻ってくる。

初心というのは、大げさな決意の中にあるのではなく、こういう小さな寄り道の中にあるのかもしれない。

遠回りした朝があって、本別まで走る理由があって、夜はブリックスで一日が静かに着地した。

帯広で過ごした4月14日は、そんなふうに少しずつ輪郭の出た一日だった。

ほな、また明日。

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